その手で溶かして


「ただいま。」



いつものように声を掛けても、家の中は静まりかえったまま。



「ママ?いないの?」



ギーー



ドアを開けると、目を疑う光景が広がっていた。



カーテンはビリビリに引き裂かれ、床は足の踏み場もないくらいに割れた食器や新聞が散乱していた。



「何これ……」