無口で不器用な年下くん。



久し振りにこんな弱気の拓哉を見たような気がする。


「…よし!ご飯食べに行こう!」


私は両手を叩き、拓哉に向かって笑顔で言った。


拓哉がこうやって弱気になったらいつもお決まりのお店に行って沢山話を聞くのが恒例。


私の言葉に拓哉は目を細めて笑い、大きく頷いて、返事をした。


玄関に続く廊下を私と拓哉は肩を並べて歩く。


…本当に大きいなぁ。


隣に居る拓哉をちらっと見て心の中でそう思う。