「沢田」 「はい」 「黒井」 「はい」 「福谷」 「はい」 ここまでは二、三年生。 今年も一年生は入らないのかな。 最後の一人を呼ばれるまで心臓がドキドキうるさい。 そして顧問が口を開いた。 「坂井。そして補欠に森下」 「「はい」」 その名前を聞いた瞬間、選手達がざわついた。 私も目を見開く。 二、三年生がまだ抜けてない状況で一年生が選ばれるなんて前代未聞。 坂井君は無表情で返事をしたが、森下君は自分の名前を呼ばれた瞬間目を見開き信じられなさそうに返事をした。