無口で不器用な年下くん。



「今日は遅刻じゃないんですね!」


ニカッと歯を出して笑いながら森下君は私に言う。


「今日から掃除当番じゃないからね~」


逆に私もイーッと歯を出し対抗する。


「あれ?今日は坂井君一緒じゃないの?」


いつもではないが、部活に来るときは時々一緒に居る二人が今日は別なことに気づく。


「陸は掃除当番ですよー。今日は遅れないようにマイペースな陸でも急いで掃除してました」


森下君は楽しそうに言う。


私もその姿を想像したら吹き出してしまった。