無口で不器用な年下くん。



「え…?」


「…男目当てで部活に居ないことくらい皆、知ってますよ」


「………」


そうか…。


坂井君は佐倉 葵と話してたことを聞いていたんだ─。


前半、私の様子がずっと変だったことに気付いて居たんだ─。



…沢田君にも慰められて、坂井君にまでこんなこと言われると涙が溢れそうだよ。



「…へへ。そう言ってくれると嬉しいよ」


泣き虫とは思われたくないからまた笑いで涙を抑える。