無口で不器用な年下くん。



坂井君から慌てて離れて、苦笑いしながら言う。


笑っていないと、意識しているのがバレてしまうから必死に会話を繋げる。


「……」


さっきまで話してたのにまた無口に戻ってしまった坂井君。


「……あ、もう一回寝たら?」


立ち上がってジッと私を見つめる坂井君に提案する。


数秒、沈黙が走った後、坂井君が口を開いた。


「………センパイは頑張ってると思いますよ」



坂井君は突然、拍子無いことを発言する。