無口で不器用な年下くん。



「桃山、大袈裟。大丈夫だよ」


ケラケラと笑いながら沢田君は私に言う。


そして真剣な表情を拓哉に向ける。


「俺は大丈夫だから。拓哉、今日は頼んだぞ。…坂井、任せた」


……なんか。


自分の無力さが今日で身に染みた。


こうやって分かち合えるのはやっぱり同じチームの仲間達だけ。


マネージャーの私には入ることの出来ない壁。


佐倉 葵の言う通りなのかもしれない…。


自分ではそう思ってないかもしれないけど、結局は………。