無口で不器用な年下くん。



やば…っ。


部員達が戻ってくる前に私は慌てて涙を拭った。


急いで擦った為、目が赤い。


部員達が全員集まり、試合前のミーティングを始める。


私も泣いたことがバレないように髪の毛で顔を隠し、輪の中に入った。


「いつも通りに自分の力を出せ。いいな」


顧問がそう言うと、部員達は声を揃えて返事をした。


そして試合に出る選手はコートへとインした。


私もベンチに座り、それを見つめる。