無口で不器用な年下くん。



そんな中、まだユニホーム姿の拓哉が私に話しかける。


「明日から一年の仮入部が始まるから気を引き締めていけよ」


「あ!忘れてた!今年の一年生はどうかなぁ。…わぁ!」



んー、と悩んでいると拓哉が私の髪の毛をわしゃわしゃと撫で回した。


一気にボサボサになる私の髪の毛。


「…ちょ、何するの~」


慌てて髪を直し、拓哉に向けて怒りをぶつける。


そんな私を見てクスクスと笑い手を振って部員達の輪の中に入っていった。