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一時間後。
やっと現地に到着。
あれからずっと拓哉の頭を肩に乗せたままだったから、肩は痛いし、一睡も出来なかった。
拓哉はいつも頑張ってるから、起こせるに起こせなかったのが本音。
「ふぅ~」
凝った肩を揉んでると、荷物を持った反対側の肩が急に軽くなった。
「…!坂井君??」
私が持ってた、ペットボトルや、救急箱が入った鞄を真顔で肩に掛けてる坂井君が居た。
「…それ、重いでしょ?いいよ~私が持つから。肩でも壊したら大変」
私がそう言い、両手を開くと坂井君は小さく首を振る。
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