ハァ、と深いため息をついてると、後ろから頭を軽く叩かれる。


ビックリして後ろを振り向くと、眠たそうにした拓哉が立っていた。


「拓哉か~」


「…あっちうるさくて寝れねぇんだよ」


そう言って私の隣に座り出す拓哉。


「同じく~。みんな元気だね」


「まぁ、元気だけが取り柄だからな」


そう言いながら拓哉は目を瞑り、寝る体制に入った。


その姿を見ると、私まで寝そうになってると、後ろの空いてる座席から誰かが座る音がした。


イスの隙間から後ろを覗くと、目を擦りダルそうに座っている坂井君が居る。