無口で不器用な年下くん。



制服に着替え、玄関を出ると完全に輝きを放った星空が天上に広がっている。


その星空が綺麗で首が痛くなるまで見上げていると肩をポンッと叩かれた。


「莉子」


「拓哉!」


練習がとっくに終わってるというのに、上はワイシャツで下はユニホーム姿で息を切らしている。


「あはは!変な格好~!それにボタン掛け間違えてるし~」


こんな拓哉を見たことがなく、笑いが込み上げた。


拓哉は顔を赤く染め、叫ぶ。


「俺が送るから待ってて!」