無口で不器用な年下くん。




息を切らし、辛さで顔を歪めてる一年生達の中、坂井君だけ平然な顔をして練習についていってる。


流石に汗は流れているが。


「前半チェンジ!」


拓哉が汗を拭いながら叫ぶ。


一年生を前半と後半に分けて、今、前半と後半がチェンジし、後半の一年生がコートインした。


前半の人は少しだけ休憩出来る。

地べたに座ることは許されないが、水分補給などは許可している。


「森下君、お疲れ様」


茶髪で、髪ゴムで前髪を上に纏めてる一年生に冷えたタオルを差し出す。


「ありがとうございます」


それを笑顔でタオルを受け取る森下君。