無口で不器用な年下くん。



視線を落とし、悩んでいると華歩の強烈なチョップが飛んできた。


頭に激痛が走る。


「痛い~!いきなり何するのさ!」


叩かれた部分を押さえて華歩に問う。


すると華歩は深いため息をついて口を開いた。


「莉子は馬鹿だね。自分で気付いてないとかどんだけ。あんたはちゃんと初恋してるよ」


「……本当に?」


「うん、私が保証する」


そう言って華歩は私の頭の叩いた部分を優しく撫でながら静かに呟いた。