高校生最後の高体連も終わり、私はバスケ部マネージャーを引退した。 引退をして数日後、夏休みを終え、久し振りに会った華歩に“初恋”のことを話した。 坂井君のことを好きになってしまったことを─。 改めて口にそう出されると、顔から火が出るくらい恥ずかしい。 「…本当にこれが恋なのかな…」 坂井君を好きになったと言っても、肝心のことが分からない。 その好きは“恋”の方の好きなのか、後輩として好きなのか。