無口で不器用な年下くん。



「俺達の試合はこれが終わった次か」


ウォーミングアップを終えた拓哉が私の隣に来て呟く。


…その台詞、もう四回目だよ。


何回も何回も確認する拓哉に笑ってしまいそうになる。


緊張しているのがバレバレ。


「まだ地区予選だからね」


「わかってるけど…。予選を勝ち進んでも直ぐに全国を賭けた試合があるだろ…」


またファミレスで話したようにネガティブになる拓哉。



「その試合も勝って全国行くんでしょ!」


拓哉の広い背中をおもいっきり叩き、笑顔でそう言った。