無口で不器用な年下くん。



「莉子、坂井、遅いぞ!」


体育館に入ると、全学校の生徒が一列に並んでいて、端に並んでた拓哉達に叫ばれた。


一気に注目を浴びる私達。


坂井君は平然とした表情で列に並ぶが、私は恥ずかしくて縮こまりながら拓哉の前へと走った。


「どこ行ってたんだよ…」


開会式が始まり、後ろに居る拓哉が静かに耳打ちしてきた。


「え?坂井君と廊下で話してただけだよ」


「…ふーん」


私の説明に拓哉は不満そうな顔付きになる。


もう…、またすぐに不機嫌になる~。