無口で不器用な年下くん。




坂井君の返事を待ってると向こうがざわつき始める。


「選手のみなさんは集まってくださいー!」


奥の廊下から叫び声が聞こえた。


もう開会式の時間らしい。


「あ、坂井君行かないと」


私は慌てて体育館に戻ろうとした瞬間、パシッと手首を掴まれた。


掴んだ相手はもちろん坂井君。


全身の血が沸騰するような感覚に襲われる。


「さか、さか、坂井君…?」


綺麗な顔を崩さないで真顔で私を見つめる坂井君。


そんな坂井君に手首を掴まれている私は冷静を保つのに精一杯の状態。