ドフン、と凄まじい音が廊下に響く。 私はあまりの衝撃に床に尻餅をついてしまった。 お尻にも、何かに当たった額にも激痛が走る。 「…っいたた…」 お尻を撫でながらゆっくり立ち上がり、私はぶつかった何かの正体を見るために目線を上げた。 涙で視界が悪いが、それは人の形をしているのがわかる。 「……」 「…あ!やばい、部活!ご、ごめんなさい~!」 こんな所でボーッとしている暇はなかったんだった! 私は慌ててぶつかってしまった人に頭を下げて体育館の入り口へと走った。