無口で不器用な年下くん。



華歩の話を聞いて、心臓がドクンッと跳ねた。


心の奥からワクワクするこの感じ。


「それが本当だったら嬉しい!楽しみだなぁ」


「その一年生超イケメンらしいよ」


「入ってくれるかな~♪」


「…って聞いてないし」



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───………



「……っなんで今日に限って掃除当番なのよ~!!」


体育館に続く長い長い廊下を全力疾走で走る。


班のじゃんけんで負け、学校の裏庭にあるごみ捨て場までごみを捨てに行く羽目になってしまった。


部活の始まる時間を十五分も過ぎている。


やばい~!!!!!


数メートル先に一つの角が見える。


この角を曲がれば体育館の入り口が見えるのを知っていて、それを考えながら勢いよく曲がると、何かにぶつかり、跳ね返ってしまった。