それから僕はひたすら詩野を待ち続けた。
時間の経過と共に、辺りはどんどん暗くなっていく。
「もう八時か…」
この寒さだ。詩野は愚か、人だってほとんどいない。
明日も仕事だし、もう帰らないと。
僕は、一体何をやってるんだろう…
現実はやはり現実なんだろうか。
夢と現実の境界線が曖昧で、どこに行けばいいのか…
とにかく自分を落ち着かせようと、全身で深く呼吸をした。
僕は隣りに居るはずもない詩野に微笑み、ゆっくりと立ち上がった。
「それじゃ…」
僕は詩野にそう告げて、別れへの一歩を踏み出した。
その時…
後ろから僕を呼ぶ声がした。
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