数分間沈黙が続いた。
それぞれに想うことはあるはずだ。
一番プレッシャーを感じてるのはもちろん詩野だけど、
僕らも僕らで、みんな小さな不安は抱えている。
本気で応援してきたし、全てこの日のために頑張ってきたんだから。
僕ら三人は、とにかく今までの成果を発揮できることを願い、
そして信じるしかなかった。
時計の針が十二時を指し、ゴーンゴーンと、低い音が辺りに鳴り響く。
どこか寂しげなその音に、僕は何度も首を横に振った。
そんな不安を振り払おうと、空を見上げる。
僕らの想いなど知らず、生き生きと輝く太陽を無数の雲が覆っていた。
雲がゆっくりと流れ、太陽がまた顔を覗かせる。
その繰り返し。
そんな、僕らの期待と不安のいり混じった心を映し出す十一月の空は、
それから少しずつその光を失っていった…
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