いつの間にか、 空はすっかり暗くなっていた。 もう六月だというのに、夜はなんだか肌寒い。 そろそろ帰ろう。 僕は、身体を丸めながら、入ってきた方とは逆の出口へと歩き出した。 しばらく歩くと、公園のシンボルでもある大きな噴水の前に、 なにやら人だかりがあることに気付いた。 「なんだ?また喧嘩か?」 二十人くらいはいるだろうか。 僕はその野次馬に近づき、 背伸びをして、ポカンと空いた場所を覗くと、 少女が一人。 ギターを持って歌っていた。 .