僕は、
あの頃から屁理屈ばかり並べていた。
蚊なんて誰だって殺すに決まってる。
害虫と動物は違う。
そんなこと、幼い僕にだってわかっていた。
ただ大人を困らせて楽しんでた。それだけのこと。
まったく…かわいげのない子供だな。
あの時の管理人の様に、
悪いことを悪いと言える。それは簡単なことじゃない。
だから、それを躊躇なく言う姿に多少の嫉妬があったのかもしれない。
夢を堂々と語る。
それも同じこと。
でも僕にはできない。できなかった。
だから今になって、夢のない自分に焦り始める。
なんでもいい、
「医者になりたい」とでも言って医学部にでも入った方が楽だったとさえ思う。
夢を叶えるための努力よりも、夢がない方がよっぽど苦しいんだ…
それに気付いただけでも、
今日ここに来た意味はあった。
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