恭弥から原稿用紙を受け取った。
読んでいるうちに自分に似ている主人公が居た。

(え・・・僕?)

そして、ラストもなってこの主人公が告白された。
告白している人物の名は・・・“恭弥”
恭弥にこれを聞くと、赤い顔をして僕から目を逸らす。
それを見てドキッとする。

(もしかして・・・僕・・・)

僕は椅子から立ち上がり恭弥を後ろから抱きしめる。
恭弥の体が少しビクッとした。

「蓮・・・?」

「分かる?僕もドキドキしているの」

「・・・分かる」

「僕も・・・好きだよ、恭弥」

名前を呼ぶと恭弥は嬉しそうに笑った。
僕も一緒に笑う。
大好き、恭弥!!

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後日恭弥が書いた“チェンジ・ファンタジー”が発売された。
初日で全てのところで完売・・・

〈後日談〉

「な、何で恭弥は学校じゃそんなダサイ姿なんだ?元はカッコイイのに」

「それは、ちょっとな」

「何でだよ~」

「はぁ~・・・星 作楽って知ってるか?」

「知らない」

「即答かよ・・・ほれ、コレ」

「ん?夕暮れの街角殺人事件?」

「表紙見ろ」

「ん~あっ!?」

表紙を1ページ捲ると作者の写真が出てきた。
そこに写っていたのは・・・

「えぇっ!?こ、これって恭弥じゃん!!」

「気づくの遅い・・・」

「だって、本読まねーし」

「はぁ・・・」

「ご、ごめん・・」

「別に良いけどさ、これからはちゃんと本読もうな(ニコッ」

「うっ・・・」

恭弥は僕に怖い笑みを向ける。
このドSめ!!
でも・・・好きだよ///


                            END…