食べ終わると陵が食器を片付けてくれた。
その後、ずっと俺の近くに居る。

「なぁ、質問して良いか?」

「ん?なんだ・・・?」

「澪はいつも何時に寝てるんだ?」

「さぁ・・・いつの間にか寝てるから分かんねー」

「そうか」

「どうして・・・そんな事聞くんだ?」

「いつもクマが凄いからさ」

「あぁ、そうか」

陵は凄い心配そうな顔をしている。

「なんで?」

「はぁ?」

「何で寝る時間が分からないんだ?」

「あぁ、いつもこの時計の研究してるからな」

「あの女になれる時計のか?何で研究してるんだ?」

「・・・この時計は父親が研究して出来たものだったんだ・・・だが」

「ん?」

「その父親が消えた・・・」

「消えた?」

「父親は俺達三人にこの時計を預けいなくなった・・・」

「取れないのか?」

「・・・あぁ」

陵がどこか悩んでいるようだ。
俺は少し話してしまった事を後悔する・・・
やっぱ・・・引かれたかな・・・

「なぁ、澪」

「何・・・?」

「その研究・・・俺にも手伝わせてくれ」

「えっ!?」

「駄目か?」

「でも・・・なんで・・・」

「俺・・・澪の辛そうな顔とか・・・見たくないんだ」

陵が真剣な目で俺を見てくる。
その目を見て俺はドキッとする。