目を覚ますと俺はベッドの上で寝ていた。
自分の部屋だ・・・
どこからか良い匂いもする

(蓮が帰ってきたのか・・・?)

ガチャッと音がしてドアが開く。
そこに居たのは・・・

「おっ起きたか」

「三谷・・・」

鍋を持った陵が立っていた。
何故か俺はホッとしてしまった。
陵はベッドに近づき勉強机のイスに座った。

「顔色良くなったな」

「い、今まで居たのかよ!?」

「あぁ、約2時間半ぐらいだな」

「そ、そっか・・・」

「心配そうな顔するなよ、お前が寝てる間に勉強はしたからさ」

勉強机を見ると教材が乗っていた。
流石優等生・・・

「まずは熱測って・・・ご飯食べれるか?」

「す、少しなら」

「そうか、ならまずは熱を測れ」

「分かった」

陵に体温計をもらい測る。
その間に陵は鍋の中のうどんを小皿に入れている。

「ありがとな・・・色々と」

「良いって、澪だから面倒見るんだからな(ニコッ」

「・・・\\\」

陵が笑ってそんな事を言う。
俺は顔が赤くなるのが分かり、少し陵から目を逸らす。
ドキドキしてきた・・・
その時、体温計が鳴った。

「どうだ?」

「38.0度・・・」

「さっきより低くなったがまだまだだな」

「あぁ・・・」

「これぐらいなら食べられるか?」

「大丈夫・・・」

陵から小皿を受け取り食べ始める。
凄くシンプルだけど美味しかった。

「どうだ?」

「美味しい・・・」

「そうか!」

陵が凄く嬉しそうに笑う。
俺の中で何かがキュンッとした。

(これは・・・なんだ?)