「・・・なんだ?」

「澪を顔、眺めてる」

「近い」

「良いじゃん」

「嫌だ」

「可愛いよな、いつ見ても」

何となくムカついた俺は陵を頭突きした。
陵は小さく悲鳴をしてのた打ち回る。

「お前・・・」

「・・・ムカついたから」

「それだけで頭突きしてくるとは・・・いい度胸だな」

「しょうがねーだろ、頭しか使えなかったんだからよ」

「・・・仕返しだ」

そう言うと陵は俺の右腕を掴む。
そして、俺の手首についている時計を触った。

「お、お前・・・まさか!!?」

「これはお仕置きだ(クスッ」

そう陵が言った瞬間俺は光に包まれた。
体がどんどん女の姿に変わる。
陵の奴はクスクス笑いながらこっちを見ている。
光がなくなり、俺は女の姿になっていた。

「お、お前な・・・」

「お仕置きだからしかたねーよ」

「だからって、人が来たらどうするんだよ!?」

「大丈夫だって、ここ、あんまり人こねーから」

「そう言う問題じゃ!!」

「ん?問題でもある?あっもしかして・・・恥ずかしいとか?」

「あ、当たり前だろ!!」

「やっぱり・・・顔真っ赤だもんな」

そう言って陵が俺の頬を触る。
ビクッと俺は震える。
それを見て陵がクスッと笑う。

「可愛いな」

「うるせー・・・」

クスクス・・・と笑う陵を俺は睨む。
その時、ガチャッと屋上のドアが開く。
俺はとっさに陵の後ろに隠れる。

「何で隠れるんだ?」

「こんな所に女が居たら騒ぎになるだろうが」

「別に良いじゃん!」

「良くないから!」

「あっ三谷陵じゃん!それと・・・もしかして・・・澪?」

「え・・・!?」

どこからか聞き覚えのある声がした。
多分俺の良く知る人物だろう・・・
チラッとそこを見ると・・・