男・・・時々女!?[BL]

走って・・・走って・・・やっと屋上に着いた。
ドアを開けると余裕そうに笑っている陵が居た。

「ハァ・・・ハァ・・・」

「お疲れ~」

「陵・・・お前速いぞ・・・」

「そうか?普通だと思うが、そんな事よりこっちに座れよ」

陵が自分の隣を指差す。
俺はしぶしぶそっちへ行き隣に座る。
座って自分のお弁当を広げる。

「はぁ・・・疲れた・・・」

「はいはい、お疲れさん」

陵が俺の頭をワシャワシャと撫でる。
元々グシャグシャなので気にしない。

「おっ忘れてるぜ、澪」

「はぁ?何を」

「眼鏡」

「あっ・・・はい・・・」

俺は眼鏡をしぶしぶ外し胸ポケットに入れる。
ダテ眼鏡なので見えないわけじゃない。
陵は嬉しそうに笑っている。

「本当好きだよな・・・眼鏡取った姿」

「あぁ、だって可愛いじゃん」

「可愛くないし!」

「可愛いって」

そう言ってクスッと笑う。
俺はそれにムカッときて陵を無視してお弁当のフタを開ける。
今日のも中々上手に出来た。
陵を見るとパンを食べていた。

「パンなのか・・・」

「ん?あぁ、弁当作ってつれる人もいないからな」

「え!?マジかよ」

「マジ、でも親が居ないわけじゃないぞ?」

「ちゃんと居るじゃんか」

「でもな、俺の両親は海外に住んでるから作ってくれないわけ」

「そ、そうなのか・・・」

初めて知った陵の家の事・・・
驚いたけど少しだけ・・・羨ましい
だって両親が居るんだから・・・あんな父親は嫌だけどな

「澪の弁当は美味そうだな」

「そうか?」

「あぁ、いつも作ってくれるなんて優しい母親だな」

「・・・・・・」

「澪?」

陵の言葉に母さんを思い出してしまった・・・
優しかった母さん・・・怒ると怖かったな・・・