「ふふふ……抵抗しても、無駄、だからね。」
やっ…ばい……。
もう少しで唇が重なろうとした時、天から声が聞こえてきた。
「そこの男の子くん。」
一度目、井島くんは気付かなかった。
「君だよ、君。そうそう……。井島……くん?」
「っ……だっ………誰だっ!!」
「まぁそんな事はどーでも良いんだけど。君さ、そんな地味女とキスとかして後悔しない訳??」
「………………………。」
えっそこは、否定してよ。
……まぁ確かに地味だと思うけれど………………………。
だって私の姿は制服にスカートは膝下……丁度ダサい位置。前髪は人と目が合わないように長く伸ばしてあるし。そして眼鏡も掛けてる。それもまたダサい。
だから皆喋りかけたりなんかしない。こんな変なヤツに話しかけたりなんかしたら……………自分だって変なヤツ扱いされちゃうから。だから、皆避ける。
そうされていく内にどんどん存在感が薄くなってった。
って、そんな事考えてる場合じゃないし!!
「で、どうすんの?そんなにこの先の人生後悔したい訳?」
また、天からの声が聞こえた。