【先生×生徒シリーズ】キミに、会いたくて―星空に秘めた想い―





「神谷先生?何されてるんですか?」



後ろから声をかけられた。


振り向くと、そこに立っていたのは養護教諭の花房(ハナフサ)先生だった。



「あらあら!アナタ、3年の速水さんでしょ?こんなに濡れてどうしたの?それに神谷先生まで!」



花房先生は俺と速水の姿を見て驚いたようにそう言った。



「池に靴を落としちゃって、それを拾ってたら池の中でこけちゃったんです。で、私の代わりに神谷先生が拾ってくれたんです」



速水の説明に花房先生は驚いたように目を見開いた。



「風邪ひいたら大変!保健室に行きましょう。神谷先生も」



花房先生はそう言ってくれたけど、時刻は19時を過ぎている。


今日の見回りの当番は花房先生だったな。


だから池にいる俺達に気付いたのか。


しかも花房先生には小学生の子供がいる。


子供が家で待ってから早く帰りたいはず。