「先生?七星さんって誰なんですか?七星さんと私って、そんなに似てるんですか?」
「は?」
いきなり何を言い出すんだ……コイツは……。
「だって、先生と初めて会った時も、私を見て七星って言ったし、間宮さんも私を見て七星ちゃんって……」
速水はそう言って、ミルクとシロップを入れたアイスティーをストローでクルクル回す。
「あっ!もしかして先生の元カノとか?」
速水はそう言ってクスクス笑う。
「七星と俺がどういう関係なのかお前に話す必要はない」
「そうですけど、でも、似てるとか言われると気になるんです」
「七星は元カノじゃない。ただの知り合いだ。これで納得?」
もう、この話は早く終わらせたい。
俺の心の中に踏み込まれたくない。
「はい、納得です」
速水はニコッと微笑む。
コイツがバカで単純で良かった。



