速水はニコニコしながらキッチンの方を見たり、窓の外を見たりしている。
お前は小学生のガキか。
少し落ち着けよ。
あぁ!速水を見てるとイライラする。
でも、ここは全席禁煙。
タバコを吸えない俺は、机を指先でトントンする。
「先生?」
「あ?」
「先生もお腹が空いてるんですか?」
「はぁ?」
クスクス笑う速水をキッと睨んだ。
「テーブルをトントンしてるから、お腹空いてイライラしてるのかな?可愛いなと思って……」
可愛いって……お前なぁ……。
1回、殴られたい?
「お待たせ~!」
その時、和也が出来た料理を運んで来た。
次々とテーブルに乗る美味そうな料理。
「でも、ホントに似てるよな~」
和也はそう言って速水を見る。
「おいっ!」
「あ、わりぃ。じゃ、ごゆっくり~」
和也はそう言ってニッコリ微笑むとテーブルを離れた。



