「寂しくないのか?」
「最初は寂しかったけど、もう慣れました」
笑顔でそう言う速水。
帰っても1人で、晩ご飯を家族で食べることもない。
なのに何で、笑顔でそう言えるんだろう……。
「一緒に飯でも食いに行く?」
「はい?……って、えぇぇ!!!」
「煩い……」
「わわ!あ、私ったら、また……。てか先生と、ご飯だなんてダメです。そんなのダメです!」
首を左右にブンブン振る速水。
また頭の中で妄想を炸裂させてるのか?
今度は、どんな妄想なんだ?
しばらく黙って速水を観察する。
「先生?素っ裸にされて、校舎の上から逆さまに吊るし上げられたらどうするんですか!?」
…………ぷっ。
今度は吊るし上げの刑かよ。