【先生×生徒シリーズ】キミに、会いたくて―星空に秘めた想い―





「送ってやるから、教職員の駐車場で待ってろ」


「はひ?」



変な返事に笑いが込み上げてくる。


それをグッと飲み込む。


そして、沈黙のあと……。



「えぇぇぇ!!!」



今までにない速水の絶叫。


鼓膜が破けそうなくらい耳が痛い。



「いやいやいやいやいや」



頭が取れるんじゃないかと思うくらい首をブンブン左右に振る速水。



「いいですいいです。朝も送って頂いて、帰りもだなんて滅相もございません。それに誰かに見られたら……。私、まだ長生きしたいので……」



何、言ってんだよ、コイツ。


長生きしたいって、俺の車に乗ると、女子から嫌われた次は命を狙われるのか?


凄い妄想癖だな。



「お前、バカだろ?」


「はいっ!」



笑顔で素直に答えるなよ……。


……ったく。



「あっ!今頃、知りました?」


「いや」



朝から知ってたけど。



「なら聞かないで下さい」



速水は“ウフフ”と笑っていた。


バカなのは十分に承知したてるから。


もう聞かないから安心しろ。