「私は天文部に入部したいんです!そのために、ここにきたんです!」



俺の口から溜め息が漏れる。



「あっ!溜め息つくと、幸せが逃げて行きますよぉ?」


「あぁ?」



眉間にシワを寄せたまま彼女を見て、声を上げた。


お前のセイで溜め息ついたんだよ。


てか、幸せなんて……。


とっくに逃げてるよ。



「あ、すいません!何でもないです。てか、私、先生が認めてくれるまで帰りませんから。ここを動きません!」


「勝手にしろ」



俺はそう言って、準備室に入った。


準備室に入った途端、また大きな溜め息が漏れた。


ほっとけば諦めて帰るだろう……。


そう、思っていた。


でも――……。