「首も座ってますから大丈夫ですよ。はい、先生?」 速水が子供を渡してきた。 ぎこちない手つきで子供を抱く俺。 温かくて、乳臭くて、軽くて……。 「あ、先生に抱かれて安心したのか寝ちゃいました」 速水の言葉に子供を見る。 口をゴニョゴニョ動かして眠る子供。 そんな子供を見てると自然と笑顔になる。 でも……。 「もう、限界。落としそうで怖い」 俺は速水に子供を返した。