まだまだ咲きそうにない桜の花。 早く咲くといいな。 ここで先生と出会った。 私のこと七星さんと間違えて、私は怪しい人だと勘違いして……。 あの頃のことを思い出して、クスクス笑う。 それから、先生と過ごした日々。 そのひとつひとつが胸に刻まれていき、私の心は先生との思い出でいっぱいだよ。 先生……。 先生……。 見上げた桜の木が涙で歪んで見える。 おかしいな……。 もう、泣かないって決めたのに。 なのに何で涙が出るの? 先生……好きだったよ……。 今でも先生が好き……。