「先生、ここは寝室は1つですよね?」
「そうだけど?それが何か?」
「ムリです!ムリムリ!」
速水が頭をブンブン左右に振る。
何だよ、いきなり……。
「私、先生とは一緒に寝れません!」
「はい?」
何、勘違いしてるんだ?
コイツ……。
「誰がお前と寝るっつったよ!バーカ!」
「へっ?」
「別々に寝るに決まってんだろ?」
「な、なんだ。そ、そっかぁ……。私、てっきり……」
速水がアハハと笑う。
「俺は、ここで寝るから、お前はベッドで寝ろ」
「それはダメです!ここは先生のお家だから先生がベッドで寝てください。私が、ここで寝ます」
「わかった」
もう、どっちでもいいよ。
「じゃあ、先にシャワー浴びて来い。俺のジャージ貸してやるから。廊下の寝室の向かいのドアがバスルームな」
「はいっ!」
速水はそう言って、バスルームへ行った。
俺の口から溜め息が漏れる。
疲れた……。



