マンションの自分の部屋に帰り、ベランダでタバコを吸いながら夜空を眺める。
3月で春と言っても、夜はまだまだ冷える。
タバコを灰皿に押し付け、部屋に戻る。
仕事用の鞄から持ち帰った仕事の書類を取り出し、ノートパソコンを開く。
その時、書類と書類の間から薄いピンク色の封筒が落ちた。
そう言えば……。
速水がこれを読めと言ってたっけ?
帰ってからゆっくり読もうと鞄の中に入れたんだった。
封筒を手にして、糊付けされてる部分をゆっくり開けていく。
中を見ると、便箋が1枚折られた状態で入っていた。
便箋を取り出そうとした時……。
♪~♪~♪~
テーブルの上に置いてあった携帯の着信音が鳴り響いた。
携帯の画面を見る。
知らない……って言うか、登録されていない番号からの着信。
誰だ?
…………まさか。
通話ボタンを押す。
「せん、せぇ?助け、て……」