【先生×生徒シリーズ】キミに、会いたくて―星空に秘めた想い―





「あっ!」



女子生徒が化学準備室から出て来た俺を見て声を上げた。



「キミは……」



化学室のドアの前に立っていたのは、朝、公園で会った彼女だった。



「あ、あの!今朝は、ありがとうございました!おかげで助かりました。でも転入早々、女子からは嫌われてしまいました」



彼女はそう言ってエヘヘと笑っていた。


女子に嫌われたのに何で笑ってられるんだ?


変なヤツ。



「先生って女子から人気あるんですね!まぁ、先生みたいなイケメンだったら納得です。この学校、オジサンばかりだし。あっ!今日、送ってもらったおかげで学校までの道は覚えたんで安心して下さい!」


「煩い……」



聞いてもないことをベラベラ喋るんじゃねぇよ。



「わわ!ゴメンなさい!煩いって言われるのって2回目ですね。ほら女子に嫌われた関係で誰とも話さなかったので、つい……。ゴメンなさい」



彼女は朝のように上半身を90度に折った。


やっぱり変なヤツ。