「そう言うことなら……。お借りします」
速水は封筒を受け取った。
「いいか、速水。真っ当な仕事だからな。いくらエッチなしとは言ってもエンコーなんかして稼いだ金は受け取らねぇからな?」
「わかりました。ありがとうございます」
速水は頭を下げて、封筒を鞄に入れた。
「もしかして、このためにコンビニに寄ったんですか?」
「あ?まぁな……」
「5万をポンと出せるなんて、先生ってお金持ちですね」
……なわけねぇだろ!
公務員の給料なんてなぁ、世間で思われてるほどもらってねぇんだよ。
「これで今日は命拾いしたな。感謝しろよ?」
「はいっ!感謝します!ありがとうございました!じゃあ、私、帰りますね」
「あぁ」
「先生、さようなら」
「さようなら」
速水が車から降りる。
少し腰を折って、窓越しに手を振った。
そして、アパートの中に入って行った。
それを確認すると、俺はタバコを咥え、火をつけ、車を自分の家に向けて走らせた。



