先生と七星さんとの関係。


七星さんの死。


私の知らない先生の過去と真実。


それがわかった今、気持ちが軽くなった。


先生には七星さんと言う恋人がいて、今でも思い続けている。


だからって、私が先生を好きな気持ちは変わらない。


私は先生が好き。



「間宮さん、先生のこと教えてくれて、ありがとうございました!」


「いえいえ。あ、オムライス冷めちゃったね。作り直すよ」


「大丈夫です!せっかく作ってくれたオムライスだから、これを頂きます!」



私はそう言って、スプーンを持つとオムライスを食べ始めた。


冷めてしまったオムライスも凄く美味しかった。



「ごちそうさまでした。じゃあ、私、帰ります」


「遅くなったし、送って行くよ」


「大丈夫です!電車で帰るので」


「それでも夜道を女の子1人で歩かせるわけにはいかないから駅まで一緒に行くよ。それならいいでしょ?」


「はいっ!じゃあ、外で待ってます」



私は椅子から立ち上がり、鞄から財布を出した。



「いくらですか?」


「お金はいらない。俺のおごり」


「でも……」


「いいから。琴梨ちゃんが来てくれただけで嬉しかったから……」


「じゃあ、ごちそうになります!」



私はそう言って財布を鞄にしまい、お店の外に出た。