「何で七星さんは……」
何でそう言って、先生に別れを告げなきゃいけなかったの?
だって、お互い愛してたんでしょ?
「七星ちゃんね、去年の夏に病気であることがわかってね……」
「えっ?」
病気?
「卒業したら、病気の治療のために遠くの病院に入院することになったんだ……。本当は早く入院する方が良かったみたいだったんだけど、七星ちゃんの希望で卒業してからってことになったんだ……」
「今、七星さんは?」
今も生きてるよね?
ちゃんと生きてるよね?
生きて、先生に会いに来てくれるよね?
そう心の中で願う私。
でも……。
「…………亡くなったよ。今年の夏に」
私の願いは虚しくも崩れ落ちた……。



