「…………んっ!」
目を閉じ、眉間にシワを寄せた女。
それと同時に俺の動きも止まった。
「良かったわ」
目を開け、ニッコリ微笑む女。
俺は女の言葉を無視して、女から離れると、ベッドの上で後処理をする。
「シャワー、浴びて来るわね」
そう言って、寝室を出て行く女。
俺は服を着て、ベッドに寝転んだ。
ベッドの脇にあるサイドテーブルの上に目をやる。
そこに置かれた写真立て。
写真の中には笑顔の男と女。
そして真ん中には笑顔の小さな男の子。
どこにでもいる幸せそうな家族写真。
それを見て、俺の口から溜め息が漏れた。