12月――。


秋が終わり、冬がやってきた。


街はクリスマスムードが高まり、クリスマスソングを耳にすることが多くなった。


クリスマスなんて、七星がいなくなった今、俺には関係ないことで……。



「今年のクリスマスどうするぅ?」


「今年はイブか土曜日じゃん?土曜なのに彼氏が仕事でさぁ」


「うわぁ、最悪」


「しかも泊まりの出張。クリスマスに出張って……。会社を怨むわ」


「もしかして、違う女と過ごすかもよ~」


「キャー!言わないで~!」



放課後――。


廊下の向こうから歩いて来る女子2人のそんな会話が聞こえてくる。


笑いなから話す女子2人。



「あ、先生!バイバイ!」



女子2人とすれ違う時、1人の女子がそう言って手を振った。



「さようなら」



バイバイって、俺はお前らの友達じゃねぇから。


てか、お前ら3年だろ?


男の心配するより受験の心配しろよ。