バスガイドの軽快なトークで、和やかな車中。
そんなバスは最初の目的地に着いた。
最初は定番の清水寺。
歩きながらバスガイドの話を聞き、少しの時間の自由行動。
清水寺と言えば、本堂から断崖に迫り出す舞台と羽音の滝だ。
羽音の滝には列が出来ている。
これは偶然なのか、運命なのか、俺の前に速水がいた。
「あ、先生も水を飲むんですか?」
俺に気付いた速水が、振り返りそう聞いてきた。
「うん、まぁ、一応……」
「先生は何に効く水を飲むんですか?確か……健康、勉学……えっと、それから……。何でしたっけ?」
知ってるけど教えてやらない。
「あっ!恋愛!」
恋愛って……。
ちゃんと調べて来いよ。
「不正解」
「えっ?」
「長寿、健康、勉学な」
「そうだったんですね。私、健康、勉学、恋愛だとおもってました」
速水は、そう言ってエヘヘと笑った。



