リビングへ行くと、美味しそうな匂いが鼻を掠めた。
「何か、いい匂いがする」
「先生に元気になってもらいたくて、いろいろ作っちゃいました」
速水はそう言うと、エヘヘと笑った。
いろいろ作ったって……。
ダイニングテーブルに目をやると……。
普段、自分では絶対に作って食べないような食事が並んでいた。
ハンバーグにサラダ、肉じゃがに焼き魚。
ガスコンロの上には、鍋に入ったシチュー。
「これ、全部、速水が?」
「はいっ!お口に合うかわかりませんが……」
こんなに沢山……。
って、まさか……。
俺はキッチンの冷蔵庫を開けた。



