「あ、間宮さん!」
そう電話口で叫んだ時には遅く、私の耳には“ツーツー”と電話が切れたあとの音だけが響いていた。
どうしよ……。
「速水、お前さぁ、耳元でギャーギャー騒ぎやがってうるせぇんだよ」
先生は倒れた状態で、うっすらと目を開けていた。
「わわわわわ!せ、先生!生きてたん、ですね?あ、す、すいません!私、てっきり先生が死んだものだと……」
「ただの寝不足。眠くて意識がなくなって倒れただけ。人のこと勝手に殺すんじゃねぇよ!お前の騒ぐ声で寝れねぇんだよ!」
「あの、ホントにゴメンなさい……」
私は恥ずかしさのあまり、そう言ってエヘヘと笑った。
…………あっ!
そう言えば……。



