「あ、先生!手が止まってますよ!」 「はぁ?」 俺はホッチキスで留める作業を再開させる。 てか、テメェが変なこと言うからだろ? お前のセイで手が止まったんだよ! バーカ! 俺は黙々と作業をする。 そして……。 「あのぉ……。琴梨さん?早くしてくれませんかぁ?」 しばらく作業を続けると、速水が紙を重ねるのが遅くなっていった。 ホッチキスをカチカチ鳴らしながら必死に紙を重ねる速水を見る。 「わわ!先生、待って下さ~い!」 慌てて紙を重ねる速水。 どんくさ……。